ライフデザイン支援
ライフデザイン支援とは
障害のある学生は、大学の中での活動だけではなく、学外でのアルバイト、交遊、余暇活動、日常生活でも支障を来すことがあります。買い物や家事、金銭管理、スケジュール管理、体調管理、諸手続き、対人関係などでの困難です。また、障害を抱えている自分との付き合い方、将来の人生設計などはアイデンティティ形成と重なる青年期の課題でもあります。
こうした問題は大学における修学支援の範囲外ですが、生活者としての学生という視点からは、支援が必要なものでもあります。そのため、アビリティ支援センターではこれらの事柄を取り扱うための「ライフデザイン支援」を実施しています。
自らの人生・生活をデザインするという意図で付けられた名前です。これまでの活動の中では以下のような支援を行ってきました。
支援の種類 | 説明 |
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時間管理の支援 | 時間管理の方法の検討。時間管理やスケジュール管理のためのアプリの紹介、使い方の説明。時間管理の考え方や練習、補助。 |
体調管理の支援 | 睡眠、ストレス・マネジメントなど体調管理に関わる情報の提供、課題への対処方法の検討、練習。 |
忘れ物対策 | 忘れ物や紛失物が多いという問題について、ITCデバイスを用いた対策や自分なりにできる対応策の習慣化、他者の力を借りた対応策などについての検討。 |
学生同士の交流 | 同じ障害や悩みを抱えている学生同士で集まっての情報交換、歓談の機会の企画、実施。 |
心理検査 | 障害に関するアセスメントだけではなく、自分自身をどのように理解して、どのように付き合っていけば良いかを考えるための心理検査(知能検査、発達障害の検査、パーソナリティ検査など)。 |
意見書の作成 | 在学中の問題や支援から考えられる、卒業後に生じる可能性のある問題と必要な支援に関する意見書の作成。就職活動などに役立ててもらうことができます。 |
支援機関の紹介 | 就職活動や日常生活を直接支援する支援機関や支援サービスの紹介、同行、面談への同席。学内の支援部署への照会も行います。 |
カウンセリング | 個別の困りごとに対応する窓口としてカウンセリングを提供しています。カウンセリングの中で具体的な解決方法を検討するだけではなく、必要な部署や学外の機関との連携も検討します。 |
学生支援本部ウェブサイトにある「オープンイベント」や「集まり」でもライフデザインに役立つ催しが行われていますので、そちらもご覧ください。
卒業後
1.卒業後の生活
在学中は学業をこなすことが大きな課題となって、そのことに集中しているかもしれません。しかし、少し視野を広げると、卒業後の人生も長く続いていくものです。就職をどうするか、どのようなキャリア発達を目指すのか、就職のみならずどのような生活を求めるのか、仕事以外の活動や余暇をどのように築いていくのか。そういったことは、生活の仕方に大きな影響を与えます。
ある部分は大学生活の延長ですが、すべてがそうではありません。大学では利用できた相談などのサービスが使えなくなったり、受けていた支援が受けられなくなることもあります。そのため、学外の支援事業所につながっていくことが重要になるかもしれません。あるいは在学中に卒業後の生活に必要なスキルを身に付けることが役立つこともあるでしょう。
気になることがあれば、いつでもご相談ください。
2.キャリアについて
名古屋大学学生支援本部には就職やキャリア発達について支援を行う、キャリアサポートセンターがあります。ここでは社会移行のための相談会を行っていたり、企業との意見交換会、個別相談、各種プログラムなど、就職活動に留まらず、社会人として生きていくための知識や経験を得るためのイベントや支援を行っています。卒業後の人生について考えてみるために、一度、イベントに参加してみてはいかがでしょうか。